大学生フィールドワーカーのブログ

散歩を通して、新しい発見をする。

2020年7月7日(火)

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 先月、九州地方を中心に全国各地で猛威をふるった「令和2年7月豪雨」は、大分県内でも甚大な被害をもたらした。県内に被害が出た7月7日深夜、私はスマートフォンから鳴り響く警報アラームに恐怖を覚え、居ても立っても居られない感覚に陥った。

 翌早朝、私は原付バイクを走らせ、大分川が氾濫したという由布市挾間長下市地区に入った。木々が無造作に食い込んだ橋梁、土砂が入り込んだコンビニエンスストア、浸水した住宅から家具を運び出す住民。そこで目に飛び込んできた光景は、私の常識を見事に覆した。それだけではない。被災地に漂う土砂の匂い、鳴り響くサイレンの音。目だけではなく、鼻や耳でも自然の恐ろしさを感じることができた。

 災害が起これば、マスメディアがその模様を様々な媒体を通して、私たちのもとに届ける。しかしながら、届けられるものは視覚的なものに限る。自分で観て、匂って、聞かなければ分からない自然の恐ろしさは、被災地にしか存在しない。私はこの体験を通して、「被災地で」災害を学ぶことの大切さを学んだ。

※この文章は、2020年8月に書かれたものです。